企業活動において車両の利用といえば、四輪自動車が多いですが、最近ではバイクの利用も増えてきました。デリバリー需要の高まりに対応したり、渋滞や駐車スペースが少ない営業先への訪問など、様々な場面でバイクの利用が進んでいます。同時に、バイク利用時のリスク管理や稼働の適正化を図るためにGPSを利用するケースが増えています。この記事では、バイクにGPSをつけることのメリットについて解説します。
バイクでのGPSの利用
GPSをバイクに取り付ける用途で最も多いのは、盗難対策です。利用者の多くは個人で、バイクが盗難されたときに、どこに持って行かれたのかを調べて取り返すために使用しています。人気のあるバイクや高額なバイクにとりつけることが多いようです。
一方、業務用途では主にリアルタイムな位置情報を確認するために利用されています。身近なところでは大手ファーストフード店や宅配ピザ店で利用されています。これらの企業では、稼働しているバイクの現在地を確認することで、次の業務に取りかかる時間の予測や行動の管理を行っています。
GPSでできること
GPSの取り付けによってできるのは、バイクの現在地情報を知ることだけではありません。バイクが当日走行したルート、現在走行中か停車しているかなどを確認することができます。これらの情報を把握することで、バイクが予定通りのコースを走行したかの検証などができるようになります。予定したコースを外れていたなら、なぜコースを外れたのか検証することで、担当者の業務実態を把握することができます。
例えば商品を配送しているケースなら、バイクがどんな状況なのかをリアルタイムに知ることで、商品を届ける時間が予定通りなのか、あるいは次の配送の準備に取り掛かるタイミングを推測することができます。顧客から問合せがあった場合も位置情報を確認することでリアルタイムに回答でき、顧客対応の迅速化が図れます。
安全運転も確認できる
またGPSでは速度を取得することも可能です。速度情報の取得により、業務用バイクに多い50ccまでの原動機付自転車で、法定速度の30km/hを超過していないかの確認ができます。
GPSによっては急ブレーキや急加速なども記録でき、業務用バイクで安全に運転しているかの確認ができます。
バイク向けGPSを探す
バイク向けのGPSは前述のように盗難防止の用途が多いのですが、盗難防止以外で業務にGPSを活用したいなら、リアルタイムに位置情報を取得できるものを選ぶべきです。
バイク向けと明記しているものがベストですが、それ以外でも小型のGPSなど取り付けることが可能な製品があります。ただし、GPSの取り付け場所が雨除けになっていない場合は、防水タイプの製品を選びましょう。
GPS選定のポイント
市販されているGPSやレンタルGPSには、専用アプリなどで現在の位置情報を表示してくれるものがあり、位置情報の取得ができると業務で活用する幅が広がります。商品によって位置情報の検索回数に制限があるものや、検索回数に制限はないが更新間隔が長いものがあります。
バイクの移動は車と比較すると短距離かつ短時間でスタート、ストップを繰り返します。検索回数の制限がなく、更新間隔の短いものを選びましょう。
またバイクへのGPSの取り付けは手軽に磁石を利用するものや、配線工事が必要なものなど様々です。それぞれにメリットとデメリットがあり、磁石で取り付けるものは手軽に取り付けが可能な反面、充電式のため電池残量を気にする必要があります。
一方、配線工事が必要なタイプは、初回の取り付けに手間がかかりますが、バッテリーから電源を取ることで充電の必要がありません。自社の運用スタイルにあわせて選択するとよいでしょう。
車両管理システムを検討しよう
バイクにGPSを取り付けると、バイクの運用にかかる様々な情報を取得することができます。市販やレンタルのGPSを使って自社にあった運用と管理を行うこともできますが、業務で利用するには管理方法の策定、記録の残し方の決定と徹底など手間がかかります。本気で業務に活用することを目指すなら、車両管理システムの導入を検討すべきです。
車両管理システムでは、位置情報の確認のほか、当日の走行ルート確認、最高速度や危険運転の有無などを簡単に確認できます。バイクで営業先を訪問するような企業であれば、日報の作成機能が従業員の業務負荷軽減に役立つはずです。訪問先を事前に登録することで訪問先到着を知らせる機能や、タイヤ交換時期を通知してくれる機能などもあり、市販のGPSやレンタルGPSの導入だけでは実現できない、業務で活用するための機能があります。
車両管理システムのメリット
バイクのルートを記録できる車両管理システムなら、担当地域の引継ぎも楽に行えます。車両管理システムでは、地図上に走行ルートを記録してくれます。前任者が経験から導き出した効率的なルートが分かりやすく地図上に表示されるため、後任への教育にかかる時間が削減できます。
急発進や急加速を検知する車両管理システムでは、バイクで安全運転をしているかを確認できます。バイク事故は自動車事故に比べて運転手が大きな怪我を負うケースが多くあります。そのため自動車事故と比較して、業務にインパクトを与える可能性が高いといえます。車両管理システムを使って、従業員がバイクで安全運転をしているかを確認することは、企業のリスクを減らすことにつながります。
車両管理システムの選び方
車両管理システムの多くは自動車向けがほとんどです。これは車両管理システムを利用するために必要なGPS車載器が自動車向けであるためです。手軽に取り付けが可能なGPS車載器ですが、車内に設置することが前提のものが多く、防水仕様でないためにバイクで利用できないものがほとんどです。
市販されているものやレンタルGPSには防水仕様のものもありますが、車両管理システムで利用できるGPS車載器が決まっているため、市販のものやレンタルGPSを利用することはできません。そのため、車両管理システムを選ぶときにはバイクで利用できる防水仕様のGPS車載器があるかを確認しましょう。
位置情報の更新間隔も重要なポイントです。位置情報はリアルタイムで更新される方が使いやすいので、位置情報の更新間隔は1分以内(できれば10秒程度)で更新されるものを選ぶとよいでしょう。
1分間で時速30kmならバイクは500m進んでしまいます。短時間でスタートとストップを繰り返すバイクの動きを追うなら、更新間隔は短い方がより正確な情報を取得できます。
車両管理システムのコスト
車両管理システム導入には初期費用と月額費用がかかることがほとんどです。初期費用はGPS車載器の端末購入費用、システム利用開始にかかる初期設定費用などがかかります。端末購入費用は30,000円くらいから、初期設定費用はシステムによって異なります。月額費用は3,000円前後が多いようです。
まとめ
KITAROでは業務用バイク向けの車両管理システム「KITARO×バイク」を用意しています。初期費用は無料(GPS端末はレンタル)で、バイク一台あたり月額2,800円(税別)で利用できます。インターネットを利用してサービスを提供するため、どこからでも管理画面にアクセスすることができます。
忙しい管理者でも思い立った時に情報を見ることができるので、バイクを業務に使う多くの企業で導入いただいています。
詳細はサービス紹介ページでご確認いただけますので、ぜひご覧ください。